著書を手にする玉木新雌さん=西脇市嶋
著書を手にする玉木新雌さん=西脇市嶋

 播州織ブランド「タマキニイメ」(兵庫県西脇市比延町)代表でデザイナーの玉木新雌さん(47)が、同社の法人化20周年を記念した著書「きもちいい は うつくしい」を出版した。「気持ちのいい、美しい服」を追い求めてきた、これまでの歩みを振り返る内容。同市嶋の「新雌邸」で開かれた出版イベントで、玉木さんは著書の内容や出版の経緯などを語った。(金井恒幸)

 玉木さんは1978年、福井県生まれで、2006年にタマキニイメを法人化。播州織との出合いを機に09年、西脇市へ移住した。色彩が豊かで柔らかな風合いのショールなどが人気を集めている。

 26年に法人化20周年を迎えるタマキニイメ。綿花を栽培し、ヒツジやヤギを育て、紡績から縫製、販売まで自らの手で取り組む。著書は、「唯一無二のものづくり」を掲げて挑戦してきた20年をたどる。

 冒頭は「いきるための7カ条」として「あたりまえを疑い、きもちいいモノをつくろう」「失敗の数だけ成長できる」「実験を繰り返そう」などの言葉が並ぶ。その七つの言葉に沿って、文章が展開する。

 実家が洋品店で服が身近だったことや、大手繊維商社時代の苦しい時期と学び、そして独立…。東京の展示会における播州織職人との出会いと、「オリジナル生地でモノづくりができる」という喜び。織機を手に入れ、ショールを手がけた経緯などがつづられている。発売は幻冬舎。四六判182ページ。1760円(税込み)。

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 昨年12月20日の出版イベントでは著書の編集に協力した西脇市の出版社「ヘソノオ・パブリッシング」代表、越川誠司さんと玉木さんのトークが展開された。

 越川さんは、玉木さんの語録などを紹介するウェブ記事の編集も手がけており、著書ではその語録を生かし、「玉木さんの力強くシンプルかつストレートで、読者に響くすてきな言葉を選び、玉木さんの本質的なものを入れたいと思った」と振り返る。

 玉木さんは「こういう感じで考え、思いながらものづくりをしていることを、共有してほしいと本にした」とした上で、「心を込めて作った服だから気持ちいいと思ってもらえる。ワクワクし、楽しみながら、ものづくりや仕事をしてもらうきっかけになればうれしい」などと語った。