女性起業家や起業に関心のある女性を神戸市が支援する事業「S-Wing!」の第1弾となるキックオフイベントが9日、中央区であり、10~60代の55人が参加した。既に起業している“先輩”たちによるパネル討議や参加者が意見交換するワークショップ、交流会などがあり、共通の目標や課題を持つ仲間との出会いの場ともなった。
イベントではまず、経済誌「Forbes JAPAN(フォーブスジャパン)」執行役員でWeb編集長の谷本有香氏が「4000人の取材から見えてきた『アフターコロナのリーダーシップ』」と題し講演。「地球環境やステークホルダー(利害関係者)への配慮がビジネスに必要となった。世界全体を幸福にする『大欲』をかくリーダーに」と参加者に求めた。参加者はグループごとに感想を共有し、印象に残ったキーワードとして「誰も取り残さない社会」「人たらし力」「覚悟」などを挙げた。
続いて、神戸を拠点とする女性起業家4人のパネル討議があり、意思決定をし続ける難しさなど起業家のリアルな事情が語られた。
参加者の一人で、昨年5月に神戸で起業し、遺骨を森に埋葬する「循環葬」というサービスを始めた小池友紀氏は「同じ視座で話し合い、情報共有できるコミュニティーが神戸にできるのはうれしい」と話した。
事業では今後、起業支援コースの開設も予定している。事業事務局(一般社団法人リベルタ学舎内)TEL078・599・9381