オリジナルの「市バスことわざ」を掲示するラッピングバス(神戸市交通局提供)
オリジナルの「市バスことわざ」を掲示するラッピングバス(神戸市交通局提供)

 神戸市バスのイメージアップを図ろうと、市交通局がことわざをもじったメッセージ入りのラッピングバスを運行している。乗客の減少に悩む中、職員が知恵を絞り、だじゃれを取り入れたアイデアでPR。「笑う市民にバス来る」となるか…!?(井沢泰斗)

 「転ばぬ先のバス」。飲酒後に帰宅する際は、自動車の運転はもちろん自転車にも乗ってはダメというメッセージだ。「百聞は一乗(いちじょう)にしかず」は、一度バスに乗ってみると便利さや快適さを実感できるというアピールを込める。

 各路線の実情に合わせた地域限定のことわざバスもある。坂道の多い東灘区では「苦しいときのバス頼み」、車の渋滞が頻発する垂水区では「バスはエコを兼ねる」を掲示した車両が走る。

 オリジナルの市バスことわざは全8種類。交通局のサイトや市営地下鉄駅のデジタルサイネージ(電子看板)でもアピールする。サイトでは、ことわざをイメージした4コマ漫画も載せ、読んで楽しめるコンテンツになっている。

 近年、市バスの利用者は減少傾向にある。2018年度は1日当たり18万3千人だったが、新型コロナウイルス禍で落ち込み、23年度も15万4千人と回復していない。交通局の担当者は「普段はバスに乗らない人がことわざを読んで『利用してみようかな』と思ってもらえたらうれしい」と話す。