神戸市灘区の王子動物園に展示され、入園者に親しまれてきた蒸気機関車(SL)と客車2両が今夏、須磨区中島町1の下中島公園に移設される。1938(昭和13)年に旧鉄道省鷹取工場の第1号車として製造され、工場跡地に隣接する公園はまさに「古里」。55年ぶりの帰郷に合わせ、市は新たな交流拠点としてSL広場を整備する予定という。(篠原拓真)
市によると、SLは太平洋戦争の戦禍を逃れて71年まで走り続け、その距離は地球45周分に相当する約180万キロに上った。同年、市が旧国鉄から無償貸与を受け、王子動物園に展示した。
王子公園の再整備に伴う動物園のリニューアルでSLの移設方針が決定。製造された工場の跡地周辺が候補となり、現在の所有者であるJR西日本にも報告したという。下中島公園のグラウンドのそばにSLを設置し、客車2両も並べて休憩施設として活用する方向で調整している。
隣接する妙法寺川左岸公園には、線路や車輪のモニュメント、鉄道車両をモチーフにした遊具が整備されており、子どもたちでにぎわっている。市は、下中島公園についてもSLの設置に合わせて広場の新装を予定する。SLの公開の時期は未定という。
■SLお別れ前の市民向け観覧会 16、17日
王子動物園のSLは、移設準備のために今月下旬にもフェンスで囲われ、その姿を見ることができなくなる。別れを惜しむ市民らに向けて、園は16、17日の2日間、無料の特別観覧を実施する。
観覧場所は、普段は立ち入りが規制されている南側エリア。SLと同じ高さから見学することができ、通常の展示では見づらい台車や車輪に間近で接することができる。
観覧は1回30分。両日とも、午前10時半▽午前11時半▽午後1時半▽午後2時半-の計4回実施する。各回先着50人で、園内の動物感謝碑前広場で午前9時半と11時半に配布する参加券が必要となる。
王子動物園TEL078・861・5624























