校舎が全壊した学校ではグラウンドにテントを張りいすを並べて授業を再開した=1995年2月1日、神戸市東灘区、本山中学校

校舎が全壊した学校ではグラウンドにテントを張りいすを並べて授業を再開した=1995年2月1日、神戸市東灘区、本山中学校

 「これを書いた記者を呼んでこい!」と兵庫県教育委員会の幹部が激怒していると人づてに聞いた。阪神・淡路大震災の翌月と記憶する。

 記者5年目。社会部(現報道部)で教育分野を担当し、避難所となった学校に泊まり込むなどして取材していた。現場での実感を基に「子どもの安心感や教育のために早く通常授業に戻すことが大事。学校の避難所は早期に解消を」という趣旨の記事を書いた。