署長感謝状を受け取る森川利彦さん(左)と丸本孝彦さん=伊丹署
署長感謝状を受け取る森川利彦さん(左)と丸本孝彦さん=伊丹署

 特殊詐欺による被害を未然に防いだとして、兵庫県警伊丹署は、ゆうちょ銀行伊丹店(兵庫県伊丹市中央6)に署長感謝状を贈った。賞状を受けた同支店の森川利彦さん(54)と丸本孝彦さん(55)は、新聞やテレビで詐欺被害をよく目にしていたといい、「被害を食い止められて良かった」と胸をなで下ろした。

 同署などによると、50代の男性が6月、同店の窓口を訪れ「ATMで振り込みがしたい」と告げた。丸本さんが事情を聴くと、交流サイト(SNS)で韓国の医師を名乗る女と知り合い、「彼女が受け取る報奨金の手数料を肩代わりするため、代理の弁護士に現金60万円を送りたい」という。男性は女に好意を抱いていた。

 丸本さんは、男性の一連のやりとりから詐欺を疑い、上司の森川さんに報告し、同署に通報した。男性は女と会ったことはなかったという。

 同店では相次ぐ詐欺被害を防ぐため、ATMでスマホを操作する人には声をかけるよう、従業員に呼びかけてきた。森川さんは「何かお手伝いできることはありませんか、の一言から被害を水際で防いでいきたい」と力を込めた。

 同署によると、今年上半期(1~6月)に市内であった特殊詐欺の被害は71件で、被害額は約4億3400万円に上る。SNSで投資を勧めたり、偽の警察官が捜査を装って指示したりする手口が相次ぎ、若年層から高齢者まで幅広い年代が被害に遭っているという。(田中朋也)