兵庫県知事選の最終盤、斎藤元彦氏の演説に集まった支持者。SNSを通じた情報拡散が斎藤氏の再選を後押しした=2024年11月16日、神戸市中央区三宮町1
兵庫県知事選の最終盤、斎藤元彦氏の演説に集まった支持者。SNSを通じた情報拡散が斎藤氏の再選を後押しした=2024年11月16日、神戸市中央区三宮町1

 日本新聞協会は2日、2026年度の新聞協会賞を発表した。神戸新聞社の「連載『あの熱狂の中で』などSNS選挙を検証する一連の報道」(「あの熱狂の中で」取材班)など6作品が選ばれた。10月16日に松江市で開かれる第79回新聞大会で授賞式がある。神戸新聞社の受賞は4年連続8度目。

 連載「あの熱狂の中で」は、25年2月からスタート。交流サイト(SNS)が選挙結果に影響したとされる24年11月の兵庫県知事選を受け、有権者への聞き取りを重ね、再選された知事への熱狂的な支持が生まれた経緯や既存メディアへの不信を描いた。また、拡散するSNS投稿についてファクトチェック形式の記事や、データ分析記事を展開し、ネット空間の言説の真偽や動向を検証した。

 日本新聞協会は授賞理由で、再選された知事への熱狂的支持や既存メディアに対する不信が生まれた経緯について「有権者の生活や感情に耳を傾けて丹念に報じた」と指摘。「自社の選挙報道への批判にも正面から向き合って検証し、対話と信頼回復の可能性を探るとともに、連載企画での真偽検証やSNS分析により、現代の民主主義と選挙報道の在り方に問いを投げかけた」と評価した。

 協会賞には計108件の応募があった。ほかの受賞作は次の通り。

 調査報道「歪んだ関係-福岡県政を追う」(西日本新聞社)▽「終わらぬ悲しみの連鎖」 ガザ戦闘から2年の一連の写真報道(共同通信社)▽島を渡る 瀬戸内シーカヤック紀行(山陽新聞社)▽NHKスペシャル「ヒグマ 異変の海に生きる」(日本放送協会)▽情報公開訴訟の開示文書に基づく企画「隠れた刃 黒塗り記録」(京都新聞社)

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 神戸新聞社は、23年度に「神戸連続児童殺傷事件の全記録廃棄スクープと一連の報道」、24年度に「里へ 人と自然のものがたり」、25年度に「阪神・淡路大震災30年報道」でそれぞれ新聞協会賞を受賞。編集関連の受賞としてはほかに、「教員間暴力のスクープと神戸の教育を巡る一連の報道」(20年度)▽阪神・淡路大震災10年キャンペーン「守れ いのちを」(05年度)▽京都新聞との合同震災企画「生きる」(1995年度)▽「淡路における住民参加の共同社会開発」(65年度)-がある。