神戸市は現在、神戸空港の国際化や三宮の再整備に向けて約30年ぶりに「総合基本計画」策定の取り組みを行っています。その一環のワークショップに参加してきました。
「他都市にはない“神戸ならでは”の魅力とは」というお題に対して、世界の大都市で千メートル級の山があるのは神戸だけ▽その六甲山の北側では火山でもないのに高温の特殊な湯が湧く▽南側では海が急激に深くなるので昔から大型船の港町として栄えてきた▽この三つの要素があるのは世界的に見ても神戸だけで、この特徴をいかに生かすことができるかが重要-という話をしました。
有馬では1987年に「まちづくり基本計画」を策定して“そぞろ歩きのできる温泉街”を目指してきました。現在はほぼ達成できたと思っています。そして10年ほど前から「プレミアムな国際温泉リゾート地」を目指しています。
ワークショップでは「未来の神戸にあったらいいなあ」という問いもありました。未来の有馬にどんなものがあったらいいのかといろいろ議論していますが、その一つに「グリスロ」の導入案があります。グリスロは「グリーンスローモビリティ」の略で、低速の電気自動車のことです。
昨年11月2、3日の有馬大茶会の時にグリスロの実証実験を行い、茶会に来られた方などを観光案内所から念仏寺までピストン運転して好評でした。今年は10月の3連休で行い、須磨海岸で無人運転のグリスロにも試乗してきました。無人といっても何かの時のために免許を持っている人が同乗する必要があります。現在の有馬の混雑状況では走行できる場所が限られますが、未来への取り組みという風に考えれば、大阪万博も開催されますので、利便性よりも話題性や先進性を重視するのもありだと考えています。
「子供が遊べるものがない」と地元の人やお客さまから言われます。そんな時、テレビで奈良県の十津川村に「空中の村」があるというのを知りました。木々をネットの通路で結び、途中にカフェやツリーハウスが設けられています。観光協会で視察に行ってきました。何しろ時間がかかる場所なので滞在時間は短かったのですが、貴重な体験ができました。
もしこれが有馬温泉内にあったら? 最近はそのことばかり考えています。「夢って見るものでなく叶(かな)えるものだ」と1987年に有馬温泉の基本計画策定に関わった時に言われました。いろいろなものがあったら良いなあと、いつも夢見ています。