三田市を拠点に活動する野球のさわかみ関西独立リーグ球団「兵庫ブレイバーズ」が、2024年シーズンの公式戦主催試合のユーチューブ配信に向け、「クラウドファンディング」(CF)を実施している。試合配信でファンの裾野拡大を図りつつ、4位に終わった今季からの巻き返しを期す。(橋本 薫)
プロ野球で阪神が38年ぶりの日本一に輝き、オリックスもリーグ3連覇を果たすなど盛り上がる関西の野球界。この好機を逃すまいと、同じ関西の球団としてさらなるファン獲得に乗り出す。
ブレイバーズの観客動員は22年に主催24試合で約1400人だったが、23年は多彩なイベントを企画するなどして約500人増の1900人超を集めた。ユーチューブでのライブ配信も試験的に始めたが、機材不足でクオリティーが低かったという。
今回のCFで集まった資金をカメラやパソコンなど配信設備の購入、中継システムの導入に充てる。2月10日まで専用サイトで実施し、目標額は120万円。1チーム増の6球団で争う24年は主催25試合での本格配信を目指す。映像を通してチームや選手を知ってもらい、球場に足を運ぶきっかけをつくる。24年の観客動員の目標は5千人という。
■返礼品に交流試合など多数
返礼品は多様で、千円の支援で選手からお礼のメッセージ動画が届く。元阪神の桜井広大打撃コーチとのホームラン競争(15万円)や、チームとの交流試合(30万円)など豪華メニューもある。田中悠聖内野手ら選手とのズーム相談会(5千円)は恋愛相談などもオッケーという。川崎大介代表は「選手を身近に感じてもらえれば」と期待する。
5球団中4位の今季に川崎代表は「結果が出ず申し訳ない」と話す。それでも、元巨人育成選手の山川和大監督が初めて指揮を執って22年から7勝を上積み。塚本恭平捕手がリーグ本塁打王(8本)を獲得するなど明るい材料もあった。選手が大幅に入れ替わる来季は一丸で5年ぶりの優勝をつかみにいく。
一方、ブレイバーズは筋骨隆々の選手たちを掲載した「ストロングカレンダー」を公式オンラインショップで販売している。ウガンダ出身のカトー・エドリン投手らが自慢の肉体美を披露し、集合バージョンもある。カレンダーは4月始まり。