自叙伝となる「百日紅」を出版した田守栄子さん=三田市下相野
自叙伝となる「百日紅」を出版した田守栄子さん=三田市下相野

 猛烈、強烈、激烈。まあ、傑物の類いだろう。御年94歳。今なお気力みなぎり、「あたしは魔物でっせ」と笑う田守栄子さん(三田市下相野)が自伝を出版した。JA全国女性組織協議会の会長を務め、女性の地位向上に突き進んできた。茶華道教授であり、市議会の議員定数削減を求める活動もした。眼光鋭く、しゃべり出したら止まらない。(土井秀人)

 「この手、よう働いてますねん。よう働いてきてくれました」。しわが刻まれた手のひらを見せ、つぶやいた。手術の痕が幾つもある。痛みやしびれで左右計6本の指が動かなくなった。それでも1年365日、庭の草を毎日100本超は引き抜いている。