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全列車の停車復活を前に、長谷駅を清掃する住民=神河町栗
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全列車の停車復活を前に、長谷駅を清掃する住民=神河町栗

 利用者の減少で一部の列車が通過していたJR播但線の長谷駅(兵庫県神河町栗)に、13日から全ての列車が停車するようになる。ダイヤ改正で9年ぶりに「駅とばし」が解消され、これまで通り過ぎていた上下7本を含め1日28本が止まることに。駅の活性化に取り組んできた地元住民や神河町は「地域の公共交通の維持につながる」と喜ぶ。(吉本晃司)

 長谷駅は高度成長期までは姫路方面への公共交通機関として重宝され、駅周辺も商店などでにぎわった。しかし自動車の普及と過疎化で駅利用者は減り、2012年以降は1日当たりの乗車人員が20人以下にまで落ち込んだ。JR西は同年、複数の路線を対象に利用者が少ない駅を一部列車が通過するダイヤを組み、播但線では長谷駅だけが通過駅となった。

 住民や町でつくる「長谷駅の振興を考える会」で副会長を務める大和正美(まさよし)さん(74)は「(朝来市の)生野高校に通っていた高校生は帰宅の際、寺前駅までいったん乗り越し、和田山行きに乗り換えていた。神崎総合病院に通院する高齢者にとっても不便だった」と振り返る。

 駅がある栗地区の住民は14年、活性化協議会を設立。駅利用者の増加に向け、6月に納涼祭、11月には紅葉を楽しむウオーキングのイベントを始めた。18年には町も活動を後押しし、「-考える会」に発展。トイレや駅舎の清掃もするようになった。

 しかし、大和さんは「正直なところ、年間の乗車人数は増えていない」と明かす。過疎化が進み、イベントを開いても日常の利用者減は補えなかった。

 会の活動を続けるうち、メンバーにも考え方の変化が生まれた。長谷地区では住民の45%超が65歳以上。「高齢化で足腰が衰えた人や車の免許を返納する人が増えると、“お出掛け難民”も増える。病院通いにも困るだろう」との意見が出て、公共交通が重要だという住民の思いを町やJR西に伝えるようになった。

 全列車停車が復活する13日には、考える会が栗公民館前の駐車場で記念式典を開く。大和さんは「JR西には『よくぞ止めてくれた』と感謝したい。これまでの活動が実り、やってきてよかった」と喜んでいる。

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