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地域のランドマークとしても親しまれた大観覧車=赤穂海浜公園
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地域のランドマークとしても親しまれた大観覧車=赤穂海浜公園
大観覧車の撤去工事が進む現場。今月2日には支柱部分を残すだけになっていた=赤穂海浜公園
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大観覧車の撤去工事が進む現場。今月2日には支柱部分を残すだけになっていた=赤穂海浜公園

 1月で営業運転を終えた県立赤穂海浜公園(兵庫県赤穂市御崎)の大観覧車が、フィリピンの遊園地で再利用されることになった。撤去工事の完了後、高さ50メートル、総重量約180トンの設備一式が同国に出荷される。地域の象徴的存在として約33年間にわたって親しまれた観覧車は海を越え、新天地で家族連れらを楽しませることになる。(坂本 勝)

 大観覧車は公園内の遊戯施設「わくわくランド」の開業に合わせ、1989年4月に運転が始まった。約12分でゴンドラが1周し、かつて塩田が広がっていた千種川河口や瀬戸内海の島々を一望できた。

 ただ、利用者の減少に加えて年間約1千万円の経費が負担となり、営業を終えることに。運転終了を前に1月前半には6日間の無料開放日が設けられ、利用した約1万5400人が名残を惜しんだ。開設からの通算利用者数は約145万5千人に上った。

 解体・運搬業務を請け負ったシーキュー・アメニック(高松市)が既に大型クレーン車などで撤去を進めており、2月中旬に工事を終える予定。支柱や鉄骨、ゴンドラなど設備一式はコンテナ船でフィリピンに運ばれる。

 同社によると、納入先となるフィリピンの遊園地では同じ規模の観覧車が老朽化したため、中古の観覧車を購入して入れ替えることになったという。担当者は「日本の観覧車は『中古でも安全』と海外でも信頼性が高い。鉄骨なので維持管理を続ければ、50年を超えても持つ。新天地でも活躍してほしい」と話した。同国の遊園地で稼働するのは2023年の見込みだ。

 観覧車があった遊戯施設は臨時休業中(公園は通常通り開園)。隣接するゴーカートを除き、2月13日に再開する方向。観覧車の跡地には、海を眺められる大型遊具や水遊び場の整備が計画されている。

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