西播磨各地で特産化の取り組みが進むサンショウの「若摘み」が、兵庫県宍粟市やたつの市、太子町などの畑で始まった。短期集中で若い実を摘み取ることで辛味が抑えられ、食感も柔らかになるという。旬を迎えた畑には、かんきつ類の爽やかな香りとともに生産者や支援者らの熱い思いがあふれている。(大山伸一郎)
県龍野農業改良普及センターによると、西播磨のサンショウ栽培は年々規模を広げ、2021年の作付面積は約10ヘクタール、出荷量は約6・7トン。全国的には、2019年の総収穫量650トンのうち和歌山(418トン)と高知(137トン)が大半を占める。兵庫県は32トンと2大産地に続いており、各市町やJAは「西はりま山椒(さんしょう)」の名称で産地のPRを進めている。
生産拡大をけん引する食品加工会社「ブンセン」(たつの市)は2007年から、同市新宮町の農業法人「ささ営農」と協力して栽培を始めた。鮮度にこだわるため、収穫後はすぐに工場へ運ばれ、同社の関連会社「山椒ファクトリー」が手がける自社ブランド「ぴりはりま」の原料に使われている。
西播磨各地の約2ヘクタールで3千株を栽培する同社の契約農場では、今月14日から収穫作業が始まった。
同社や取引先企業の社員のほか、取り組みや商品の魅力に賛同する会員も摘み取り作業に参加。4回目となった神戸市の会社経営、星加ルリコさんは「くぎ煮を毎年作る母の味には欠かせない。思い出の味を残したいの」と笑う。
一方、太子町では、2014年から「太子サンショウ研究会」が遊休農地を活用して栽培に取り組んでいる。収穫作業は17日に始まり、地元老人会や福祉施設の利用者らが若緑の実を丁寧に摘み取る。
20人の農家が参加する同会は約2ヘクタール、1500本を栽培し、今年の収量は過去最多の約1・5トンを見込む。同会の森田孝一会長(74)は「今年は質量ともにいい実ができた。みんなで集まって作業できるのも魅力」。収穫した実は県内の食品会社に出荷されるほか、町内の飲食店でも提供される予定という。
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和食のアクセントとして重宝されるサンショウ。食材の価値を高め、新たな可能性を探るために「若摘み」は欠かせないという。ブンセンの田中智樹社長(49)は「若摘みで際立つかんきつの香りは今だけの宝物」と話す。
姫路市塩町の飲食店「心水(もとみ)」では17日、収穫に参加した人を招いた試食会が開かれた。店主の杉山泰徳さん(44)も午前中は摘み取りに汗を流し、午後は仕込みにかかった。濃厚なハモやアサリの茶漬けに合わせることで、若摘みの実が食材の味を引き立てる。木の芽をすりつぶしたシャーベットには風味がストレートに生かされた。
「刺激が苦手な人にも、この清涼感が伝われば可能性は広がるはず」と杉山さん。地域の宝を生かす取り組みは山で、街で、今後も続く。

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