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三木清の直筆原稿を手にする室井美千博さん。製本し保管されていた=たつの市龍野町上霞城
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三木清の直筆原稿を手にする室井美千博さん。製本し保管されていた=たつの市龍野町上霞城

 「人生論ノート」で知られる兵庫県たつの市出身の哲学者・三木清(1897~1945年)の直筆原稿約400枚を同市立霞城館(同市龍野町上霞城)が入手した。岩波書店の雑誌「思想」に寄稿した論文で、同館が7月18日まで企画展として展示している。入手に尽力した三木清研究会の室井美千博事務局長(72)=太子町=は「貴重な資料が里帰りした。手書きから三木の人柄を想像してもらえれば」とPRしている。(直江 純)

 室井さんによると、今回の原稿は岩波書店で担当編集者だった布川角左衛門氏が保管していたが、戦後に流出した。布川氏は獄中死した三木の遺体を荷車で引き取りに行った人物。今回、古書市場に売りに出たのを布川氏の弟子にあたる編集者が購入し、同じ価格で同館が譲り受けたという。

 原稿は三木らしい角張ったくせ字でつづられ、原稿用紙を製本したものもある。論文「人間学のマルクス的形態」では「唯物史観覚書その一」と副題を付けており、室井さんは「書き始めた段階から『その二』『その三』を構想していたことがうかがえて興味深い」と分析している。

 同館では、6月25日午後1時半~4時半に関連シンポジウムを開催。森一郎・東北大教授が講演し、宮島光志・富山大教授らが「人生論ノート」について議論する。7月2日には三木の生家跡などを歩く「郷土の偉人ウオーク」がある。いずれも定員30人で要予約、無料。

 常設展・企画展は一般200円。期間中は7月18日を除く月曜休館。同館TEL0791・63・2900

【三木清】龍野中(現龍野高)から一高、京都帝大へ進み西田幾多郎に師事。1940~41年に出版した「哲学入門」「人生論ノート」がベストセラーになった。45年3月に治安維持法違反の疑いで逮捕され、終戦後も釈放されないまま同年9月26日に獄中死した。

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