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和食料理人・中嶋建二さん
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和食料理人・中嶋建二さん

 「海も山もある姫路は食の宝庫だ」。天ぷら料理店「白雲(はくうん)まこと」(兵庫県姫路市魚町)のオーナーシェフとして地産地消にこだわり、食材の大半を生産者から直接仕入れる。時には自ら畑で収穫することも。農家や漁業者と顔が見える関係を築いたからこそ「安心して食べてもらえる料理を、自信を持って出せる」と自負する。

 大阪の料亭や有馬温泉(神戸市北区)の老舗旅館で腕を磨き、1995年に地元の姫路へ戻った。中学生の頃から夢見ていた飲食店の開業を目指し、まずは母が営むスナックを手伝った。串に刺した一口大の天ぷらを客に振る舞うと、評判は瞬く間に広がった。

 約半年後に自分の店を開店。客からの紹介もあり、生産者との人脈ができた。家島の海の幸や夢前の新鮮な野菜など、姫路の食の魅力にどんどん引かれた。

 新型コロナウイルスの感染拡大後は休業や時短営業を余儀なくされた。「何か新しいことを始めたい」。プリンやカステラなど店で人気の手作りデザートに着目し、スイーツを受注販売するブランド「うふっ」を立ち上げた。この夏には夢前町の農業法人とタッグを組み、地元のイチゴやトウモロコシを生かしたバターを開発した。

 地元の食材をよりおいしく食べてもらうための向上心は尽きない。約3年前には魚を一定期間熟成させる調理法を取り入れ、素材のうまみを引き立たせる方法を追求する。「人間にとって食は命の源。食材へのこだわりはずっと大切にしたい」。料理人としての誇りは揺るぎない。(田中宏樹)

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