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シイタケ工場の片隅でオオクワガタを飼育する深山陽一朗社長=相生市矢野町小河
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シイタケ工場の片隅でオオクワガタを飼育する深山陽一朗社長=相生市矢野町小河

 兵庫県相生市矢野町小河(おうご)のシイタケ栽培会社「深山農園」が、カブトムシとクワガタの飼育事業に乗り出した。現在400匹のオオクワガタが工場の片隅ですくすくと育っており、9~10月ごろの販売を目指している。(地道優樹)

 1965年創業の同社は年間120~150トンのシイタケを栽培。「瀬戸内しいたけ」のブランド名で関西エリアのスーパーや百貨店に出荷している。

 カブトムシやクワガタの飼育を始めたきっかけは昨年の夏、シイタケを育てるための「菌床ブロック」を売ってほしいと頼まれたこと。おがくずに栄養剤を混ぜて固め、キノコの菌を植え付けたもので、本来は栽培後に廃棄するが、聞けば、カブトムシなどの幼虫の餌になるという。「ビジネスチャンスだ」。深山陽一朗社長(40)は直感した。

 試しにインターネットで販売してみたところ、熱心な昆虫マニアから注文が相次ぎ、毎月20万~50万円を売り上げるようになった。新型コロナウイルス禍で自宅で過ごす時間が増え、趣味や副業として飼育を始めた人からの問い合わせも多いという。

 今年3月からは、自ら飼育にも挑戦。目を付けたのは高額で取引されるヘラクレスオオカブトとオオクワガタだ。雄と雌の大型個体をそれぞれ知り合いのブリーダーから譲り受け卵を産ませた。

 現在オオクワガタは一部さなぎになりつつあるが、20匹のヘラクレスは成虫になるまであと1年半かかるという。「もともと虫はそんなに好きじゃなくて…」と苦笑いで成長を見守る深山さんだが、「最近、昆虫マニアの人たちの気持ちもなんとなく分かってきた」と話していた。同社TEL0791・29・0013

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