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大鳥圭介直筆の漢詩が並ぶ会場=上郡町郷土資料館
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大鳥圭介直筆の漢詩が並ぶ会場=上郡町郷土資料館
旧幕府軍を率いる大鳥圭介の姿を描いた錦絵=上郡町郷土資料館
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旧幕府軍を率いる大鳥圭介の姿を描いた錦絵=上郡町郷土資料館

 幕末の戊辰(ぼしん)戦争で旧幕府軍として戦い、明治維新後は政府の高官として活躍した兵庫県上郡町出身の大鳥圭介(1832~1911年)。その生誕190年を記念する特別展が同町上郡の町郷土資料館で開かれている。30日までの第1期では大鳥の「軍人」としての側面に焦点を当て、直筆の漢詩など22点を展示する。(地道優樹)

 大鳥は今の上郡町岩木で医者の子として生まれ、兵学者として尼崎藩や徳島藩に仕官。30代で幕臣に取り立てられた。戊辰戦争では旧幕府軍を率いて新選組の土方歳三らと共闘し、最後の戦いとなる箱館(函館)五稜郭(ごりょうかく)で榎本武揚とともに降伏した。

 展示では戊辰戦争で西洋式の軍隊を指揮する大鳥を描いた錦絵や、若い兵士が命を落としたことを悔やむ漢詩などを紹介。いずれもここ10年間で収集した資料で初公開となる。

 約3年間投獄された後、明治政府で政治家や教育者、外交官に取り立てられた大鳥。「寧為玉砕」と題した漢詩では、潔く死ぬ「玉砕」と、大したことをせず生き永らえる「瓦全(がぜん)」のどちらを選ぶかは時代とともに移り変わるとし、敗北を喫してもなお生き続けることを決めた大鳥の覚悟が筆致ににじむ。

 11月1日からは資料を入れ替え、「文人」の大鳥に光を当てる。無料。午前9時~午後4時半。月曜休館。同館TEL0791・52・3737

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