兵庫県上郡町で栽培されるジャンボ落花生を使った新商品が二つ誕生した。甘栗のような甘みと歯ごたえがある「甘納豆」と、サクサクした食感が楽しめる「スノーボールクッキー」で、同町上郡のギャラリーひがし蔵で販売している。

　落花生は「おおまさり」と呼ばれる大粒品種で、実が通常の２倍の約４センチまで成長する。特産品づくりを目指して町内では４年前に栽培が始まり、今年は７軒の農家が計約３５００株の収穫を見込む。

　新商品は１０月、ひがし蔵を運営するＮＰＯ法人「上郡ひがし蔵ｎｅｔ」が開発した。町内では乾燥させた実が生食や塩ゆで用に販売されるのみだったため、新たな名物となる加工品を売り出そうと、町商工会から相談を受けていた。

　甘納豆は、同町大持でジャンボ落花生を栽培する大崎丸敬さん（６８）のレシピを基に考案。ゆでた実を砂糖液に漬けた後、天日干しして乾燥させ、グラニュー糖をまぶした。しっとりと柔らかな口当たりだが、歯ごたえも少し残してあり、大崎さんは「甘すぎず、本来のうま味が出ている」と太鼓判を押す。

　クッキーはすりつぶした実を小麦粉やバター、砂糖と混ぜ合わせ、直径約３センチのボール状に焼き上げた。「実をつぶしすぎないようにして食感にこだわった」と開発を担当した沖本令子さん（６０）。最後に粉砂糖をまぶし、雪玉のように仕上げている。

　甘納豆は１００グラム入り、クッキーは８０グラム入りでそれぞれ５００円。乾燥させた実は１１月下旬まで、同町竹万の農産物直売所「ＪＡ兵庫西旬彩蔵」で販売している。ギャラリーひがし蔵ＴＥＬ０７９１・５２・６５０２

（地道優樹）