西播

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本殿石垣にある扇の飾り石=東有年八幡神社
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本殿石垣にある扇の飾り石=東有年八幡神社
飾り石の三日月
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飾り石の三日月
飾り石のウサギ
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飾り石のウサギ
池本芳文さん=赤穂市東有年、有年山城跡
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池本芳文さん=赤穂市東有年、有年山城跡

 兵庫県赤穂市内最大の山城、有年山城跡中腹の東有年八幡神社で、本殿石垣にある扇の飾り石に中国唐代の詩人、白居易の詩が刻まれていたことが市教育委員会の調査で分かった。地元住民が拓本を取って判読を依頼し、学芸員が解読した。住民は文字の刻まれた飾り石を東播から広島まで80神社で探したが、他には見つからず、非常に貴重だという。(坂本 勝)

 同神社本殿の石垣には、扇、三日月、ウサギの形をした三つの石がはめ込まれている。扇に刻まれた文字はうっすらとしか見えなかった。有年山城の保存に関わる池本芳文さん(73)=同市=は文字が気になり、自ら拓本を取ったが読み取れなかった。依頼を受けた学芸員の山中良平さん(35)と義紘明さん(29)は「四海」「百王」の文字を読み取り、文献やインターネットで調べた結果、唐の詩人、白居易の「百練鏡」の一節と判明した。

 四海安危 照掌内

 百王理乱 懸心中

 「四海の安危をば掌の内に照らし、百王の理乱をば心の中に懸けたり」という漢詩で、王は世の中の状況を常に把握し、過去を教訓に心して治めよ、という意味だとされる。

 池本さんは加古川市から広島県福山市まで80神社を訪れ、飾り石を探した。うち11神社で、ヒョウタンや扇、杯などの飾り石を見つけたが、文字はなかった。

 同神社の石垣は幕末から明治初期に築かれたとみられる。西端には「石工 落地村 見村久吉 作之」と刻んである。池本さんは上郡町の落地(おろち)地区で調べたが、見村姓は見当たらなかった。一方、県境を越えた岡山県和気郡にはかつて100人を超える石工がいたといい、見村久吉も岡山石工の技術を継承した一人ではないかと推測する。

 池本さんは同神社の飾り石について、ウサギが月で餅をつけるように三日月から満月に変わるのを待つ光景という。その上で「民も餅つきができるように米作りに励めとの意味が込められ、領主と民の理想の姿を示しているのでは。完成度が高く、西国街道の宿場町として栄えた有年の文化の高さを感じる」と話した。

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