兵庫県赤穂市加里屋のお城通りにパン店「ほっぺたぱん」が開店した。市内で生まれ育った西角佳祐さん（３３）＝同市＝が東京のパン店などで働いた後、帰郷して独立した。水、金曜の午前１１時から店を開け、売り切れ次第終了。手作りにこだわり、口コミや交流サイト（ＳＮＳ）で評判が広がって常連客もできた。

　西角さんは２５歳から東京の店でパンを焼き、手作りの楽しさに魅せられた。ほかの飲食店でも働くうち、「自分の店を持ちたい」と赤穂で空き店舗を探した。

　赤穂高校から進学した岡山理科大で情報科学を専攻し、パソコンは得意。インターネット上で店を出せるサービス「ＢＡＳＥ」でパンや菓子セットを販売する一方、お城通りに８月末、店を開いた。市の商店街空き店舗活用事業で家賃の半額補助を受け、地元の花岳寺通商店街に加盟した。

　現在は仕事勤めの母由起さん（５３）に販売を手伝ってもらい、開店日を限って約３０種類を焼く。クリームパンやクロワッサン、カンパーニュが人気だ。あんやジャムも手作りし、リンゴやイチゴなど旬の素材を焼き菓子やパンに生かす。

　「お客さんと直接やりとりできる実店舗の良さを感じた。近隣農家から小麦を仕入れ、自家製粉してパンを焼きたい」と話す。

　ツイッター(@keisuke_0813）やインスタグラム（hoppeta_pan）で情報発信する。

（坂本　勝）