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隅田川マルシェで宍粟の特産品を販売する西田奈々さん。反応は上々だったという=2022年11月20日、東京都内(西田さん提供)
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隅田川マルシェで宍粟の特産品を販売する西田奈々さん。反応は上々だったという=2022年11月20日、東京都内(西田さん提供)
西田奈々さんと父の崇晃さん(西田さん提供)
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西田奈々さんと父の崇晃さん(西田さん提供)

 米、揚げおかき、かりんとう、ハチミツ…。兵庫県宍粟市の特産物が並ぶのは東京都内を流れる隅田川河川敷。昨年秋に開かれた「隅田川マルシェ」で、都内在住の女子高校生が宍粟をPRするブースを開いた。来客の反応は上々で、自然豊かな宍粟を気に入ってくれたという。でもどうして、東京の女子高校生が遠く離れた宍粟をPRするのだろう。

 東京都文京区の跡見学園高校2年西田奈々さん(16)。昨年10月30日と11月20日、マルシェに参加し、宍粟の特産品を店頭に並べた。「興味を持ってくれるかな?」と不安を抱えながらのスタートだったが、11月は売り切れが続出するほどにぎわった。

 中には「宍粟は何て読むの?」「宍粟はどこにあるの?」と興味を持つ人も。四季の風景が載ったポスターに引かれ、観光用パンフレットを持ち帰った人も多かった。

 奈々さんの父は宍粟市千種町出身で、幕内力士「大日ノ出」として活躍した崇晃さん(53)だ。

 幼い頃から、父の実家がある宍粟に帰省し、豊かな自然を満喫した。何より心に残ったのは地域住民の温かさ。ご近所さんが奈々さんに声をかけ、遊びに連れて行ってくれた。最初は驚いたが、信頼し合える関係や心の広さに引かれた。

 昨年の夏、奈々さんが通う塾で討論会があり、宍粟の魅力を伝えたが、そもそも宍粟を知らない人がほとんどだった。「宍粟の良さを全国に知ってほしい。そのために自分も関わりたい」と考えた。

 8月には隅田川マルシェに出店する企画書を携え、宍粟市役所を訪問。市職員は奈々さんの情熱に共感し、しそう森林王国観光協会を紹介した。さらに、道の駅を経営する宍粟メイプルや養蜂家ともつながりができ、ブースで販売する商品の準備を進めていった。

 今後もマルシェで宍粟のPRを続けるつもりだが、さらに先を思い描く。「ここまでは『宍粟が大好き』の思いで突っ走ってきた。今後は地域課題を解決し、地方創生を図れるような知識や経験を培って生かしたい」と意気込む。

 奈々さんは「宍粟でたくさんのことを学んだ。恩返しのため、私だからできることに取り組んでいきたい」と力を込めた。

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