兵庫県たつの市龍野町の重要伝統的建造物群保存地区（重伝建地区）周辺で２月１０～１２日、飲食店巡りを楽しむ「龍野城下町バル」が初めて開催される。３１店舗で使える５枚つづり券を前売り３５００円（当日４千円）で販売。龍野北高校の恒例イベント「町ぢゅう美術館」に会期を合わせ、まち歩きを楽しんでもらう。

　住民団体「龍野みらい舎」と龍野川西商店会が主催。みらい舎は市の「龍野地区まちづくりビジョン」に基づいて昨年６月に設立され、龍野地区連合自治会長の真田忠敏さん（６７）が代表に就いた。同商店会や「龍野町並み保存会」など地元団体との横断的な連携を目指している。

　城下町では戦後長らく、定期的に露店が出る「一六夜店」「土曜夜店」がにぎわった。バルはその現代版として若手商店主らが提案。古民家を改装したカフェやレストランなど近年の新規出店者のほか、明治創業の料理旅館「梅玉」や和菓子店「吾妻堂」など老舗も名を連ねた。

　メニューは、券１枚で酒１杯に適量のおつまみ付きが基本で、１回２枚必要な店もある。ぜんざいやケーキセットなど甘党向きのカフェや、和菓子やしょうゆなど持ち帰り専門の店もある。５枚券は１人で５店を巡ることも、グループで分けて使うこともできる。

　会期中は龍野橋西詰の空き店舗に本部を設けて客を案内する。真田代表は「地元住民にも観光客にも『こんな店があったのか』と楽しめる行事にしたい」と話す。

　前売り券は２月５日まで城下町の「クラテラスたつの」やＪＲ本竜野駅近くの「御菓子処いぼの里」など１６カ所で販売。当日券は本部など４カ所で販売する。

　バル本部ＴＥＬ０９０・７２２５・８０３８