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牧野富太郎から大上宇市に宛てたはがき(左)と大上のコヤスノキのスケッチを手にする義則敏彦専門員=たつの市龍野町上霞城
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牧野富太郎から大上宇市に宛てたはがき(左)と大上のコヤスノキのスケッチを手にする義則敏彦専門員=たつの市龍野町上霞城
大上宇市の伝記漫画本と原画
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大上宇市の伝記漫画本と原画

 「日本の植物学の父」と呼ばれた牧野富太郎(1862~1957年)と、兵庫県たつの市の在野研究者・大上宇市(おおうえういち)(1865~1941年)との交流に光を当てた企画展が15日、同市龍野町上霞城の霞城館で始まった。牧野をモデルにしたNHK連続テレビ小説「らんまん」の放映に合わせ、「播磨の南方熊楠(くまぐす)」とも呼ばれた大上の業績を紹介する。(直江 純)

 大上は同市新宮町篠首で生涯を過ごした。独学で研究し、動植物や鉱物などを調べる「博物学」に没頭。幻の木「コヤスノキ」を発見し、標本を受け取った牧野が1900年に新種として発表するなど親交を深めた。

 企画展では、牧野から大上に届いた手紙やはがきの実物を展示。大上から送った郵便も写真で複製して2人の親密な交流ぶりを浮かび上がらせる。

 和歌山の粘菌学者・南方熊楠とも交流があった大上は、手書きの観察録を千冊以上残した。会場にはスケッチの一部の実物や解説パネルを並べ、旧新宮町が96年に出版した伝記漫画本の原画も展示する。

 企画した市教育委員会の義則敏彦専門員(62)は「牧野と大上はどちらも小学校を中退し、似た境遇。牧野は貴重な洋書を貸すなど大上を信頼していた様子がうかがえる」と解説する。

 6月4日まで。月曜と5月2、9日休館。一般200円。霞城館TEL0791・63・2900

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