クラウドファンディングへの協力を呼びかけるセルギー・コルスンスキー大使=神戸市中央区八幡通2
クラウドファンディングへの協力を呼びかけるセルギー・コルスンスキー大使=神戸市中央区八幡通2

 ロシアの軍事侵攻で大きな被害を受けているウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使が6日、神戸市中央区の神戸レガッタ・アンド・アスレチック倶楽部で記者会見した。ウクライナ出身のプロバレエダンサーらを支援するために同倶楽部が進めるクラウドファンディング(CF)への協力を呼びかけ、復興に向けて日本の技術提供を訴えた。

 同倶楽部は関西最古のスポーツクラブ。侵攻後に神戸に身を寄せ、バレエスクールを始めたヴィクトリア・コスティウチェンコさんら2人の活動や、ウクライナ国内の避難者を支えようと、神戸新聞グループのCF「エールファンド」で資金を募っている。大使はこの取り組みの意見交換などのために来神。神戸学院大で講義し、神戸・ポートアイランドにあるスーパーコンピューター「富岳」の見学もした。

 会見で大使は「子どもの頃からバレエに打ち込んできた彼女らが侵攻で続けられなくなるのは惜しい。続ける機会を与えてくれたことに感謝している」とし、募金の意義を強調した。

 また、同国内では戦火で多くのインフラが破壊されたとし「日本には戦争や地震から復旧、復興した過去がある。特に阪神・淡路大震災で培った技術と経験をウクライナのために生かしてほしい」と期待した。

 CFの詳細はインターネットで「エールファンド」を検索。(門田晋一)