15日午前4時55分ごろ、埼玉県鶴ケ島市若葉2丁目の老人ホーム「若葉ナーシングホーム」で「入所者が血を流して倒れている」と110番があった。県警によると、80~90代とみられる女性2人が頭などから血を流し、意識のない状態で病院に搬送され、いずれも死亡が確認された。施設の防犯カメラに現場から逃走する不審な人物が写っており、県警は事件の可能性が高いとみて行方を捜査する。
県警によると、施設は5階建て。職員が、4階と5階で2人をそれぞれ発見した。入所者は60~70人いたが、他にけが人はいない。出入り口は数カ所あり、当時施錠されていたかどうかは不明。施設内で凶器は見つかっていない。
現場は東武東上線の若葉駅から南に約250mの住宅街。現場付近では発生後、規制線が張られ、警察官らが頻繁に行き交った。
半年ほど前から兄が入所しているという70代女性は「心配で様子を見に行こうと思ったが、規制があって近づけなかった」と不安げな様子。施設については「小部屋になっていて、きれいで、環境は悪くなかった」などと語った。