打ち合わせをする神戸大起業部の熊野正樹顧問(左から2人目)とチーム「HIM」のメンバー=神戸市灘区六甲台町、神戸大
打ち合わせをする神戸大起業部の熊野正樹顧問(左から2人目)とチーム「HIM」のメンバー=神戸市灘区六甲台町、神戸大

 学生が研究開発のアイデアやビジネスモデルを提案し、事業化を目指す神戸大学の「起業部」が、全国の主要なビジネスプランコンテスト(ビジコン)で好成績を収め、注目を集めている。地域課題の解決を最終ゴールに、資金源の開拓や人脈づくりも見据えて緻密にプランを練り上げる。創部3年目ながら、学生ベンチャー界では「日本一」との呼び声も高く、10年で30社の立ち上げを目指す。(久保田麻依子)

部員40人、無断欠席は厳禁

 「確度の高いデータを集めるため、当面は実験に専念しよう」「でも、今年もビジコンにはチャレンジしたい」。神戸大産官学連携本部棟(神戸市灘区)にある部室で、メンバーらの議論が弾む。5月中旬に新入生を迎え、2024年度の部員は約40人。文理は問わないが、入部条件の一つに「本気で起業の意志があること」とある。