神戸市長田区のラーメン店で2023年4月、特定抗争指定暴力団山口組系傘下組織組長の男性店主が射殺された事件で、組織犯罪処罰法違反(組織的殺人)容疑で逮捕された住所不定無職、指定暴力団絆会幹部の金成行容疑者(55)ら5人が、現場からの逃走などの過程で役割を分担していたとみられることが8日、兵庫県警への取材で分かった。長田署捜査本部は、5人の関係性や指示の流れなどを詳しく調べる。
他に逮捕されたのは、絆会系傘下組織組長の男(53)ら4人。5人は共謀して、23年4月22日午前、神戸市長田区東尻池町9のラーメン店で、店主の余嶋学組長=当時(57)=を拳銃で撃って殺害した疑いが持たれている。
捜査本部は、実行役の金容疑者が店内で発砲したとみて捜査。捜査関係者によると、現場から複数台の車を使って逃走した疑いが判明しており、他の容疑者は車を手配するなどして関わった可能性があるという。
捜査本部は、発見された車の残物を調べたほか、押収品の鑑定や関係者への聴取、防犯カメラ映像の分析などから金容疑者らを特定したとしている。