西宮市役所=西宮市六湛寺町
西宮市役所=西宮市六湛寺町

 兵庫県西宮市立小学校が5月に実施した修学旅行で、引率の教員らが、参加した6年生約150人の財布の中身を無断で調べていたことが分かった。市教育委員会は「児童のプライバシーの侵害に当たり、不適切な行為だった」として6月20日付で校長を口頭指導し、学校は保護者に謝罪した。

 市教委によると、5月下旬に1泊2日で広島県を訪問。初日の宿泊先のホテルで、学校側が貴重品管理のため児童全員の財布を預かった後、学年主任の指示で、複数の教員が手分けして財布を調べたという。

 学年主任はその日の夕食会で、財布の中身を確認したことを児童に説明。決められた小遣いの上限額4千円を上回っていた児童がいたとして、ルールを守るよう指導した。旅行後、市教委に匿名の通報があった。

 校長は夕食会で学年主任の話を聞き、財布の無断確認を知ったが、不適切な行為とは認識していなかった。「児童や保護者に申し訳ない。認識が甘かった」と話しているという。(西尾和高)