イガの中から顔をのぞかせるつややかな栗の実=丹波篠山市味間奥
イガの中から顔をのぞかせるつややかな栗の実=丹波篠山市味間奥

 秋の味覚として知られる「丹波栗」が、兵庫県の丹波篠山市や丹波市で収穫期を迎えている。大きく実ったわせの品種が最盛期で、農家が採集に汗を流している。

 兵庫県によると、2023年度の作付面積は両市で計193ヘクタール。寒暖差が大きいなどの地域特性と高い生産技術から生まれる良質の栗は、全国的にも名高い。

 「JA丹波ささやま栗部会」では今年、392戸が生産する。同部会長の小嶋誠さん(39)は丹波篠山市内3地区の計2ヘクタールで、わせの「ぽろたん」、なかての「銀寄」などを栽培。落果が平年より7~10日ほど遅いが、大きく甘い栗ができたという。

 果樹園のあちこちでは、つややかな実が収穫を待つように、いがから顔をのぞかせ、小嶋さんは「新米と合わせ、栗ごはんなどにして堪能してほしい」と話していた。(秋山亮太)