不信任案の提案説明が行われる兵庫県議会=19日午後、神戸市中央区、県公館(撮影・長嶺麻子)
不信任案の提案説明が行われる兵庫県議会=19日午後、神戸市中央区、県公館(撮影・長嶺麻子)

 兵庫県議会に提出された斎藤元彦知事に対する不信任決議案。ひょうご県民連合の迎山志保議員は賛成討論に立ち、斎藤知事らによる調査を「非人道的な調査」と糾弾。「究極のパワハラであって、知事を退くべき十分な理由」と述べた。

 迎山議員は、元西播磨県民局長が作成した文書を巡り、公益通報者保護法に反する告発者探しが斎藤知事の指示で行われていたとし、「元県民局長や彼と親しい職員をまるで犯罪者のように扱い、粛清するかのごとく告発つぶしに奔走する姿は恐怖さえ覚える」と指摘した。「そんな非人道的な調査で行われた(懲戒)処分は『権力の乱用』そのもの。その後、告発者を(死に)追い込んだのは究極のパワハラであって、この事実一点でも知事の立場を退くべき十分すぎる理由だ」と述べた。

 斎藤知事のこれまでの発言にも言及し、「繰り返される同じフレーズでの自己正当化に、人としての体温を感じることはできない」と非難した。

 知事が進退について、「自分の道は自分で決める」などとする点については「知事にふさわしい人を決めるのは知事本人でなく県民だ」とした。その上で「知事が議会を解散するなら、私たちは堂々と受けて立つ。そして、私たちは議会で必ずや再度、不信任を突きつける」と述べた。