兵庫県選挙管理委員会は30日、斎藤元彦氏(46)の失職に伴う次期知事選を、10月31日告示、11月17日投開票の日程で実施することを決めた。同日、衆院選の日程が10月27日投開票(10月15日公示)と決まり、知事選は衆院選の投開票日の4日後に告示される。衆院選との同日実施(ダブル選)は準備の面で難しいと判断。それぞれの選挙期間を重複させずに、事務負担を軽減する日程が選ばれた。
元西播磨県民局長が作成した告発文書の問題を巡り、県議会の不信任決議を受けた斎藤氏は30日午前0時に自動失職した。県議会の浜田知昭議長は同日午前の議会運営委員会で「期限までに私の手元に議会解散の通知は届かず、退職の申し出もなかった」として知事の失職を伝えた。同日午前は知事が不在で異例の本会議が開かれ、服部洋平副知事が職務代理者を務めることが報告された。
知事選は、知事の失職から50日以内の実施が求められる。過去の実績から約18億円の費用がかかるとされ、衆院選とダブル選になれば費用を圧縮できる。ただし衆院選と知事選を同日にする10月27日投開票は、知事選で使う物品の準備が間に合わないため、見送られた。県選管の永田秀一委員長は会見で「知事選は急きょ執行される選挙で、人口減少や県政の正常化が課題。誰が兵庫のリーダーにふさわしいかを十分に吟味し、投票という形で意思表示してほしい」と話した。
県内では、任期満了に伴う丹波市長選・市議選も、知事選と同様に11月17日投開票(11月10日告示)の日程が示されている。(金 慶順、井沢泰斗)