兵庫県議会から不信任決議を受けた斎藤元彦知事が失職し、出直し選挙に立候補する意向を26日に記者会見で表明したことを受け、神戸市の久元喜造市長は一夜明けた27日に報道陣の取材に応じた。斎藤知事の会見での発言について「県政の停滞を招いた事態への納得できる説明がなく、違和感を覚えた」と苦言を呈し、知事が強調した県政改革の継続も「どういう改革で成果を残されたのかよく分からない」と述べた。
主なやりとりは次の通り。
-斎藤知事は26日に会見し、失職と出直し選への立候補を表明した。
「会見の全てを拝見していないが、正直違和感を禁じ得なかった。この半年間、県政の混乱と停滞が長期化し、全会一致で不信任決議案が可決されたが、知事の口から納得できる説明はなかった」
「(パワハラ疑惑などを訴えた)文書問題を巡っては、文書を作成した元西播磨県民局長をはじめ県職員2人が亡くなっている。知事はお二人に『感謝』や『哀悼の意』と話しているが、説明としては大変不十分。もう一つの違和感は、一連の問題を受けて『辞職までしなければいけないのか』という趣旨の発言があった。県民の代表である県議会による不信任決議を受けた対象者の発言としては信じられない内容だ」
-何が不十分と受け止めたのか、具体的には。
「文書問題が発覚した後に知事が取られた行動や職員2人が亡くなるまでの経緯など、どうしてこんな事態が起きたのか素朴な疑問は多くの県民が抱いているはずだ。しかし、昨日の会見も県民の納得を得られるものではなかったのではないか」