児童数が千人を超えるマンモス校、井吹東小学校(神戸市西区)では校内に田んぼを作り、子どもたちが稲作に取り組んでいる。「小学生農家」と呼ばれる6年生の男子児童が3年前、米作りに挑戦しようと思い立ったことがきっかけだ。熱意は広がり、今年から保護者や神戸学院大(同市中央区)の講師らでつくる「神戸田んぼ応援団」も協力。校内での米作りのノウハウをハンドブックにまとめ、ほかの学校にも試みを広げようと意気込んでいる。
■人工池に田んぼ整備
10月中旬。校内の小さな田んぼで、5年生約190人が黄金色に実った稲穂の刈り取りに挑戦した。ほとんどの児童が初めての体験で、小さな手で稲をつかむのにも苦戦していたが、次第に慣れた様子で、丁寧に鎌で刈っていく。