伐採した竹を竹筒の形に整える浜崎真乃さん(右)とHANDSの藤本真一さん=神戸市須磨区多井畑
伐採した竹を竹筒の形に整える浜崎真乃さん(右)とHANDSの藤本真一さん=神戸市須磨区多井畑

 阪神・淡路大震災が発生した1月17日に毎年、神戸市中央区の東遊園地で開かれる「1・17のつどい」で、文字をかたどる竹筒が減少している。提供団体の高齢化のほか、2025年はクマの出没を懸念して活動を見合わせる動きもあった。つどいの実行委員会のメンバーは自ら竹の伐採に取り組むなど、今後も継続できる方法を模索する。

 つどいでは毎年、竹筒にろうそくを浮かべた灯籠(とうろう)を「1・17」の形に並べる。21年のつどいからラミネート加工した紙を筒状に丸めた「紙灯籠」を導入し、市民から公募した文字を表現する。26年の文字は9日に発表する。

 17年のつどいは但馬、西播磨地域の社会福祉協議会や大阪府内の老人会など約20団体が約6千本の竹筒を提供。新型コロナウイルス禍もあって提供数は減り、26年は13団体から約2千本を見込む。

 丹波篠山市矢代の保養施設「ユニトピアささやま」では07年から、大手家電メーカー「パナソニックホールディングス」(大阪府)の社員や退職者らが竹筒を作ってきた。高齢化により参加者数は減り、竹を伐採できる場所も確保できないため26年のつどいに向けた提供を見送った。

 さらに25年は全国でクマによる被害が増加し、豊岡市日高町の里山倶楽部(くらぶ)「廻(かい)(KAI)」は出没を警戒して参加を見合わせた。田村伊津美(いつみ)代表(71)は「竹の提供を続けたかったが、万が一のことを考えて活動できなかった」と話す。

 こうした動きを受け、つどいの実行委は25年12月、メンバーら8人が神戸市須磨区多井畑にある市有地の竹林で竹筒を制作。長い竹を切り落とし、電動のこぎりで長さ50センチほどに整えた。完成した約200個をつどいで使用する。

 メンバーは13日にも多井畑で活動するという。つどいの実行委員長で、NPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯り(HANDS)」の藤本真一代表理事(41)は「竹筒の本数でつどいの可否が決まるわけではないが、自分たちでも作れれば行事の継続性につながる」。参加した関西大大学院の浜崎真乃さん(23)は「学生が参加することで阪神・淡路を知ることになると思う。制作の参加者が増えてほしい」と話した。

(田中宏樹)