兵庫県の斎藤元彦知事の告発文書問題などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が27日午前、開かれた。会の冒頭、18日に亡くなった元委員の竹内英明氏(50)=姫路市=に対して黙とうがささげられた。合わせて、2月定例会への提出を目指す調査報告書の素案も示された。
百条委はこれまで15回の会合で、全ての証人尋問を終えており、今回から調査報告書の取りまとめ作業に入る。最大の焦点となるのは、告発文書を把握した後、斎藤知事らが作成者捜しをしたことなどが公益通報者保護法違反に当たるか否かや、パワハラや贈答品を巡る斎藤知事にまつわる疑惑がどう認定・評価されるか。
冒頭、奥谷謙一委員長が竹内氏に対する弔意を示し、委員全員が起立して黙とう。その後に示された素案では調査内容と結果、総括的提言など7部構成にすることのほか、告発文書で記載された七つの疑惑それぞれに委員会としての事実認定とその評価、さらに「提言」を盛り込むとした。公益通報についても委員会としての判断を示す。
報告書の具体的な取りまとめ作業については秘密会での証言もあることから、非公開の協議会を設置して協議することを決定。議事録は後日公開するとした。
この問題では、元裁判官ら6人の弁護士でつくる第三者委員会も並行して調査を進めており、3月にも結果を公表する見通し。