神戸市は、市こども家庭センター(児童相談所)で受理した児童虐待相談を、リアルタイムで兵庫県警と共有するシステムを導入する方針を決めた。2025年度当初予算案に関連経費を計上し、システム整備に着手する方向で検討する。同市西区で23年6月、穂坂修(なお)ちゃん=当時(6)=が家族からの虐待で死亡したとされる事件を受け、両者の連携強化の必要性が指摘されていた。具体的な運用開始時期は未定。(井沢泰斗)
事件を巡っては、保育園職員が修ちゃんのあざを発見し、西区役所に連絡。市の児相と共有し一時保護へ動いたが、家族が拒否し見送られた経緯がある。市は県警とは共有しておらず、学識者らの検証委員会が1月24日に公表した報告書は「警察との連携の仕組みを検討すべき」としていた。