ジェンダー(社会的性差)にとらわれない多様な人生設計や働き方が選べる地域づくりの実現に向け、神戸市と神戸新聞社は13日、事業連携協定を締結した。市民の声を聞き意見を交わす「オープンミーティング」の開催や、自治体の現状分析などを通じて官民で課題を共有し、今後のまちづくりに生かす。
神戸市では昨年度から、「私らしさプロジェクト」と銘打ち、女性の多様な生き方について考えるイベントなどを実施。本年度は、性別にかかわらず、誰もが生き方や働き方について考える機会を設け、地元紙との連携を通じて情報発信に力を入れる。
年間を通じてイベントや会合を行う予定で「女性活躍のモヤモヤ」や「男性育休」など多様な視点で議論を深める。
連携協定の締結式には、神戸市の黒田慶子副市長と神戸新聞社の西海恵都子常務取締役らが出席した。黒田副市長は「共働きが定着し、『肩ひじ張らず仕事をしたい』という男性も増えている。神戸の地域性を大切にしながら、多くの実例を紹介する機会にしたい」と述べ、西海常務取締役は「地域貢献に積極的に関わるなど、労働だけではない活躍もある。新聞社として新たな手法や視点を模索しながら発信していきたい」と話した。(久保田麻依子)