2023年に神戸市中央区で行われたプロ野球阪神とオリックスの優勝パレードを巡り、金融機関の補助金を上積みして兵庫県に損害を与えたとして、市民団体から背任容疑で告発された斎藤元彦知事と片山安孝元副知事について、県警は13日、捜査結果の書類を神戸地検に送付した。捜査関係者が明らかにした。
元西播磨県民局長(故人)が作成した告発文書に疑惑が指摘されていた。市民団体は、パレード開催への寄付を求める見返りに、金融機関への補助金を増額するキックバックがあったと主張していた。県警の捜査結果を受け、神戸地検が処分を判断する。県警は処分意見を明らかにしていない。
斎藤知事は13日、報道各社の取材に「適切、適法に対応した」と述べ、片山元副知事も代理人を通じ「優勝パレードと補助金は何ら関係ないと警察に説明した」とのコメントを出し、ともに疑惑を否定した。県の第三者調査委員会は3月に公表した報告書で、キックバックは認められなかったとしていた。