赤穂市民病院=赤穂市中広
赤穂市民病院=赤穂市中広

 赤穂市民病院(赤穂市中広)で2020年1月、女性患者(80)が腰の手術を受けた際に神経を切断され後遺障害を負った事件で、業務上過失傷害の罪に問われた当時執刀医の男(47)に対する論告求刑公判が18日、神戸地裁姫路支部(佐藤洋幸裁判長)であった。検察側が禁錮1年6月を求刑、弁護側は「一人の医師だけの責任にするのは問題」と主張し、結審した。判決は3月12日。

 論告で検察側は「被害女性がまひで歩けなくなり、強烈な痛みを日に何度も味わっており、結果は重大」と主張。執刀医として止血を十分に行わなかった過失を指摘した。

 弁護側は、神経の近くで威力の高いドリルを使ったことは指導医の指示だったと主張。手術で助手を務めた指導医の血液吸引が不十分で「視界がふさがる原因になった」とし、被告だけが過失責任を負うのは不当と訴えた。

 最終陳述で被告は「神経を傷つけたドリルを握っていたのは間違いなく私です。責任を否定するつもりは全くありません」と述べ、被害者家族に頭を下げた。

 起訴状などによると、20年1月22日、女性患者の腰椎の一部を切除する手術を行った際、出血が多く患部が確認できない状況だったのに、十分な止血措置をしないままドリルで誤って神経を切断し、両足に重度のまひが残る後遺障害を負わせたとされる。