野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準々決勝でベネズエラに敗れ、大会連覇の夢が潰えた日本代表。プロ野球・阪神タイガースの佐藤輝明選手=西宮市出身=や森下翔太選手が見せ場をつくり、兵庫県内のファンからは活躍をねぎらう声も寄せられた。
仁川学院高時代の佐藤選手を指導した馬場弘行さん(71)は、大会の放送を独占した米配信大手「ネットフリックス」で観戦した。ベネズエラ戦は2番打者で起用され、「1番大谷、3番鈴木の間にテル(佐藤)が並んでいて鳥肌が立った。すごいところまで行ってしまったな、と」。
同点適時二塁打を放った教え子に「大会を通じて二塁打3本と頑張ったが、本塁打も見たかった」と馬場さん。「初めてのWBCで、メジャーリーガーを肌で感じられたことは今後の財産になる」
東洋大姫路高の岡田龍生監督は前任の履正社高(大阪)時代に阪神・坂本誠志郎選手=養父市出身=を指導した。「決勝ラウンドで出番がなかったのは残念だが、あれだけの選手が集うチームに参加できただけでも意味がある。技術以外の面で刺激を受けたはず」とさらなる成長に期待した。
少年野球のコーチをしている西宮市の会社員男性(51)は、練習の休憩時間にニュース速報をチェック。森下選手が3ランを放った瞬間はチームみんなで盛り上がったという。「なのに、次の休憩で速報を見たらいつの間にか逆転されていて…」。ラジオやニュース速報で試合を追った神戸市北区の女性(30)は「大谷翔平選手らメジャーリーガーが注目される中、佐藤選手や森下選手が見せ場をつくって阪神ファンとして誇らしい」と話した。
神戸・ハーバーランドの商業施設内のスポーツ用品店「スーパースポーツゼビオ」では、試合終了後の15日午後も野球ファンがWBC関連のグッズを物色。陳列されたユニホームの背番号「23」を見て「あ、森下だ」と近寄る子どもの姿もあった。
WBC観戦のためにネットフリックスの視聴契約を結んだという神戸市東灘区の会社員男性(40)も「やっぱり阪神勢の活躍が一番盛り上がった。森下選手は何かしてくれそうな雰囲気があったけど、まさかあそこで打つとは」。10歳と7歳の息子たちも観戦を楽しんでいたという。
店のマネジャー井阪雅仁さん(31)は「ベネズエラ戦に勝利していれば、グッズ売り場をより目立つ場所に動かす予定だった。決勝に進んでくれると期待していたのですが…」と落胆しつつ「大会が盛り上がり、グッズの売上げは好調。これを機に野球の競技人口が増えてほしい」と話した。
神戸市東灘区の会社員男性(65)は「大谷選手が登板しない時点で連覇は難しいかなと思っていた。ただ、優勝経験のない国が勝ち上がった方が国際大会としては盛り上がるのでは」と冷静に受け止めた。地上波テレビで中継していないため、試合自体は見なかったといい「みんなが楽しみにしている大会。中継のあり方は考えてほしい」と注文を付けた。(長谷部崇、那谷享平、尾藤央一、伊田雄馬)
























