神戸市のプロオーケストラ「神戸市室内管弦楽団」の音楽監督で指揮者も務める世界的チェリストの鈴木秀美さん(68)が16日、神戸市中央区の神戸文化ホールで会見した。市が同楽団への補助金を2027年度いっぱいで廃止する方針を示したことについて「神戸で鳴る音楽が減ることは大きな問題。もうけるもの以外を切って、後に何が残るのか。楽団を続ける方法を模索したい」と訴えた。
神戸市出身の鈴木監督は21年から同楽団の音楽監督を務め、前身の「神戸室内合奏団」の創設メンバーでもある。
市側が問題視する集客力について、近年は改善方向だと指摘。10年ほど前は入場者400人程度のうち半数が招待客だったが、現在は500人超の客の大半が実売という。また、音響面の良さを考慮して神戸文化ホールの大ホールをあえて演奏会で使用し、1階席のみを販売しているため「客席が空いていると言われるのは違う」と主張した。
市からの出向者が中心だった事務局体制も21年から専門人材の採用などで強化が図られ、「事務局と信頼し合って音楽づくりに専念できるようになり、お客さまも増えてきた途中での(補助金の)カットは非常に残念」と訴えた。
一方で「いつも(客席が)満杯ならこの話は起きなかった。われわれの力が足りなかった」とも。民間企業への協力打診など具体的な策を問われると「お金を出そうという企業があるならどこにでも行き、どういう音楽をしているか説明する」と答えた。
5月16日には、ロッシーニやシューベルトらを取り上げた定期演奏会「イタリア紀行」に臨む。鈴木監督は「その場で音楽がつくられるという演奏会の稀有な経験を多くの人にしてもらいたい」と呼びかけた。(大盛周平)
























