回転ずしの全国チェーン「かっぱ寿司」で店長を務め、うつ病を発症した社員の男性=当時(34)=が2015年に自殺したのは運営会社が安全配慮義務を怠ったためだとして、神戸市の遺族が「カッパ・クリエイト」(横浜市)に約7350万円の損害賠償を求めて神戸地裁に提訴したことが分かった。男性の父親(77)は取材に「なぜ自殺しないといけなかったのか。真実が知りたい」と語る。(初鹿野俊)
訴状などによると男性は15年3月、広島市の店舗に店長として異動した。前任者は病気で休職中(後に退社)だった。代理で店長を務めていた上司のエリアマネジャー(AM)から業務の引き継ぎはなかった。
アルバイトの定着率が低いこともあって営業部長から休日出勤を命じられ、人繰りに苦慮する中、運営費の圧縮も求められてプレッシャーを感じていた。
男性は同7月、うつ病と診断される。診断書と1カ月間の休職願をAMに提出したが、病休でなく「有給休暇」として処理された。会社は後に遺族に「診断書と休職願は受け取っておらず、うつ病とは知らなかった」と説明したという。
男性は復職して8月中旬、一般社員として明石市の店舗へ異動した。だが店長と副店長が続けて退職し、10月末には社員が男性1人になった。店長代行を命じられ、人員補充を求めたが措置されず、長時間勤務が続いて9日目に体調を崩す。2日後の11月13日には再びうつ病で「1カ月の休養を要する」と診断された。
男性は診断書と休職願を店に出して休職したが、わずかな給料しか振り込まれなかった。男性は12月18日に「欠勤」として扱われていることを知り、翌19日、自ら命を絶った。
遺族側は、15年3月に男性が異動した後に引き継ぎもなく、人員の補充もなかったとして「心理的負荷は極めて強かった」と主張。休職後は段階的に職場復帰させるべきなのに安全配慮義務を怠り、支援のない状態で店長代行に従事させるなどして「症状の再燃、悪化を招いた」とした。
カッパ・クリエイトは神戸新聞社の取材に対し、「現在訴訟中のためコメントは差し控える」とした。
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厚労省は自殺対策などの情報をまとめたサイト「まもろうよ こころ」で、電話やSNSに対応した複数の相談窓口を紹介しています。
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自殺を思いとどまってもらおうと、公的機関や民間団体が相談窓口を開いている。
兵庫県は、平日昼間は各地域の健康福祉事務所で、夜間や土日祝日は「いのちと心のサポートダイヤル」で電話相談に応じる。
このほか、弁護士や精神保健福祉士が対応する窓口(TEL078・341・9600)では、家庭生活や経済問題など専門的な問題に即応し、心のケアも担う。神戸市が開設する「自殺予防とこころの健康電話相談」(TEL078・371・1855)もある。























