兵庫県新温泉町の約250万年前の地層から発見され、同町千谷の「おもしろ昆虫化石館」に展示されていたチョウの羽の化石が、中国北部に生息するシロチョウ科のポターニンミヤマシロチョウと分かった。世界で最も古い現生種のチョウの化石となり、慶応義塾幼稚舎の高橋唯教諭らの研究チームが7月、国際的な古生物学会の学術誌のオンライン版に発表した。
化石は横幅4・2センチほどの前羽で、世界で確認されているミヤマシロチョウ属の現生種全40種と比較した結果、外縁や翅脈などの特徴が一致した。チョウは化石に残ることが少なく、種まで同定できるものは極めて珍しいという。
同町の職員だった馬場正男さん(75)が1990年ごろ、同町海上の地層で発見し、同館がオープンした96年から展示していた。2024年から高橋教諭と同幼稚舎の相場博明名誉教諭、研究者の齋藤光太郎さんが詳しく調べた。
これまでに確認された世界で最も古い現生種のチョウの化石は、栃木県那須塩原市で見つかった約30万年前のタテハチョウ科のゴマダラチョウで、歴史を大きくさかのぼった。
ポターニン-は現在、日本にはいないとされており、かつて生息していた証拠ともなった。
高橋教諭は「こんなにきれいに脈まで見える化石はまずない。今生きているチョウがこんなにも前から存在していたことを示す貴重な資料」とする。
馬場さんは「蹴つまずいた石が割れ、きれいな羽の化石が出てきた」と振り返り「価値を聞き、驚いている。さらに調査が進み、町の活性化につながればうれしい」と話している。
同館では、展示してきたチョウの化石とミツバチの化石が新種だったとして、昨年5月と10月に発表している。(伊藤颯真)
























