神戸市灘区の六甲山麓で9月、長い下り坂を越えてきたトラックが神戸市バスに追突して11人が重軽傷を負った事故で、トラックが最大積載量を超える土砂を運搬していたことが、捜査関係者への取材で分かった。16日で事故発生から1カ月。兵庫県警は、過積載によってブレーキに過重な負担がかかり、制動が困難になる「フェード現象」を招いた可能性があるとみて捜査している。
事故は9月16日朝、同市灘区高羽町2の県道灘三田線で発生。信号待ちの市バスにトラックが追突し、バスの乗客10人が軽傷、トラックを運転していた解体作業員の男性(38)が右脚骨折の重傷を負った。
トラックは衝撃で運転席付近が大きくひしゃげ、中央分離帯に乗り上げて停車した。道路には大量の土砂が散乱。事故の影響で、約7時間にわたり南行き車線が通行止めとなった。
署によると、フットブレーキの部品が焼け、変色していた。ブレーキを使いすぎて高温になり、制動できなくなるフェード現象の典型的な特徴だという。
捜査関係者によると、トラックの最大積載量は約2・8トンで、当時は家屋解体で出た土砂などを運搬していた。県警が関係者から事情を聴き、回収された土砂などの量を調べる中で、過積載の疑いが浮上した。
県道灘三田線ではフェード現象による重大事故が頻発しており、県が重点対策路線に指定している。
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■過積載による重大事故、全国で頻発
過積載が重大事故を引き起こすケースは全国で頻発している。警察は取り締まりを強め、年間3千件近くを摘発しているが、危険な法令違反は横行している。
2017年に篠山市(現・丹波篠山市)の県道でトレーラーの積み荷が落下した事故では、対向車に積み荷がぶつかり女性2人が死傷。神戸地裁は最大積載量をオーバーしたことが事故の一因だと認定し、運転手に有罪判決を言い渡した。千葉県では18年、過積載の大型トレーラーが横転し、男女3人が死亡した。
過積載は悲惨な事故を招くだけでなく、道路の傷みや騒音、環境への悪影響も指摘されている。一度に多くの荷物を運ぶことで燃料費や通行料金を抑え、コストを削減しようとする業者は後を絶たず、値下げ競争も背景にあるとされる。
警察庁のまとめでは、25年に道交法違反で摘発された過積載の件数は2914件。近年は3千件前後で推移している。



























