B2初代王者となり、歓喜に沸く西宮の選手たち
B2初代王者となり、歓喜に沸く西宮の選手たち

 バスケットボール男子のBリーグ2部(B2)プレーオフは20日、東京・代々木第二体育館で行われ、決勝は中地区1位の西宮が78-53で西地区1位の島根に勝ってB2初代王者に輝き、賞金1千万円を獲得した。島根は同300万円。ともに来季は1部(B1)に昇格する。

 西宮は第1クオーターで20-14と先行し、その後も優位に試合を進めた。道原がプレーオフの最優秀選手(MVP)に選ばれた。

 3位決定戦はワイルドカードの広島が東地区1位の群馬を78-65で破り、B1昇格が懸かる入れ替え戦進出を決めた。

 28日に東京・国立代々木競技場でB1下位の横浜と対戦する。

■堅守からリズムつくる

 既に決めていた1部昇格とともに、西宮にはもう一つの目標があった。B2制覇。粘り強く守り、果敢に攻めた選手たちは、25点の大差をつけてそれを成し遂げた。最優秀選手に選ばれた道原は胸を張った。「今までのバスケットボール人生で一番の一年になった」

 決勝でぶつかった旧bjリーグの島根には、昨年12月に2戦して2敗。だが、当時はバーンズが加入したてで、けが人もおり「今とは違う状況」(天日コーチ)と割り切っていた。

 ケアしたのは、相手の3点シュートとオフェンスリバウンド。ガード陣がスクリーンをかいくぐって相手シューターに食らいついた。インサイドも踏ん張り、第3クオーターには相手を6点に抑える一方で、堅守を攻撃のリズムにつなげて29点差をつけた。指揮官は「選手が(戦術を)スマートに徹底してくれた」とたたえた。

 2011年に前身の「兵庫ストークス」が発足。時にスポンサー確保に苦慮し、国内リーグ再編に翻弄(ほんろう)された。名称や本拠地、運営会社の変更もあった。生え抜きの谷は「とにかくB1でやりたいという思いだった。チームを誇りに思う」と言い、続けた。「でも、来年が勝負」。覚悟を持って、最高峰の戦いに向かう。(大盛周平)

【島根・勝久監督の話】昇格を決めてから、リセットできなかった。メンタルの弱さが出た。