「もう2番は嫌や!」。決勝直前にトイレで叫んだ2人が、小学生時代からの悔しさを晴らした。8月に愛媛県今治市で開かれたソフトテニスの全国中学校体育大会(全中)男子個人戦。姫路ふぁみりークラブの前田蒼生(そう)、荻谷侑磨ペアが悲願の「1番」をつかみ取った。
姫路ジュニアクラブで腕を磨いた小学生の頃から、2人は全国トップ級だった。学年が一つ上の前衛荻谷は身体能力が高く、躍動感あふれるネットプレーが持ち味。後衛の前田は戦術眼に秀で、緩急を利かせた駆け引きが光る。2020年度の全国大会で決勝に進み、頂点まであと一歩に迫った。