男子1区でスタート直後から先頭に飛び出す須磨学園の折田壮太(中央)=撮影・斎藤雅志
男子1区でスタート直後から先頭に飛び出す須磨学園の折田壮太(中央)=撮影・斎藤雅志

 男子第78回、女子第40回兵庫県高校駅伝(神戸新聞社後援)は5日、丹波篠山市の高校駅伝コースであり、男女とも須磨学園が優勝した。男子は2時間4分29秒で3年ぶり6度目、女子は1時間11分32秒で2年ぶり25度目の栄冠で、ともに全国高校駅伝(12月24日・たけびしスタジアム京都発着)に出場する。

 男子1区、3キロ地点。それまで「1、2秒後ろ」の距離感で聞こえていた昨年覇者の足音が、みるみる遠ざかっていった。須磨学園は絶対的エース折田主将がスタートから飛び出し、圧巻の独走劇。「後ろを気にせず楽しめた」。世代最強のスピードランナーは走る喜びを全身でかみしめながら、黙々とピッチを刻んだ。

 1分9秒。折田が蓄えた貯金は、後続に勇気を与えるには十分だった。最高気温が24度を超える季節外れの暑さの中、4区福冨が「一人で走らずみんなでつなぐ」と長い足を駆って区間新の好記録。フィニッシュ時点で、2位との差は3分18秒にまで広がった。