安心と癒やしを地域住民に届けてくれる「小さな駐在さん」が、兵庫県丹波篠山市にいる。畑駐在所(同県同市畑宮)に勤務する岸田圭記(よしき)警部補(37)の長男・悠寿(はると)ちゃん(4)と、次男・伊栞(いおり)ちゃん(6カ月)。親しみやすい駐在所の雰囲気づくりの一環で、妻の真海(まなみ)さん(26)が警察の防刃ベスト風の服を手作りし、毎日のように着用。愛らしい姿が住民らの心を和ませている。(秋山亮太)
岸田さんは2022年から同駐在所を担当する。初の駐在勤務で、「地域と連携する上で、たくさんの方にお世話になってきた」という。生活でも住民の優しさに支えられてきた。特に「子どもたちの顔を見に訪れ、かわいがってもらえるのは親としてとてもうれしい」とほほ笑む。
より親しみやすい駐在所を目指そうと、妻・真海さんと一緒に、温かい雰囲気づくりにも取り組んできた。その一つが、手作りの壁面飾り。毎月、色紙などを使ってキャラクターや季節を表す装飾を制作。模様替えした内容は、駐在所から月1回発行する事件や事故の情勢、地域への呼びかけなどをまとめた「便り」で紹介している。
地域の子どもたちがよくパトカーを見に訪れるため、家に持ち帰って楽しめるよう塗り絵も作った。最近は、悠寿ちゃんも警察の仕事に興味を持ち始めたことから、真海さんが警察官風の衣装作りに挑戦した。
岸田さんの防刃ベストをモデルに、手縫いとミシンを駆使してフェルト生地でサイズ違いの2着を作った。無線機や警棒などの装備品も表現。「らしさ」が詰まったデザインに悠寿ちゃんも大満足といい、毎日のように着て父の仕事姿を家でまねているという。
岸田さんの在所時で、着たいという子どもが訪ねてきたときには対応も可能という。「子どもからお年寄りまで、たくさんの方と触れ合って話をすることが、安心できる地域づくりにつながると思う」と岸田さん。「お世話になったまちに、家族みんなで貢献ができたらうれしい」と話している。
























