植月俊太(右)からたすきを受け取り、7区へ走り出す東農大・前田和摩=小田原中継所(撮影・伊藤笙子)
植月俊太(右)からたすきを受け取り、7区へ走り出す東農大・前田和摩=小田原中継所(撮影・伊藤笙子)

 注目のスーパールーキーは、ほろ苦い箱根デビューとなった。第100回東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝=1月2、3日)に出場した東農大1年の前田和摩(18)=報徳学園高出身=は復路7区で区間13位に終わった。昨年の予選会では日本人最上位だったが、その後故障して万全の状態で臨めなかった。「1世紀続いた大会の節目に出られたことはすごく光栄だが、満足はしていない。もっと強くなりたい」と巻き返しを誓う。

 ■報徳高出身、復路7区で区間13位

 西宮市立深津中時代はサッカー部で、進んだ報徳高で急成長。兵庫県内で宿敵・西脇工高の長嶋幸宝(そなた=現旭化成)と全国トップレベルでしのぎを削り、全国高校総体5000メートルで日本人トップの4位に入った。昨春、東農大へ。高校で活躍前からコーチに声を掛けられ、将来のマラソン挑戦まで見据え「親身になって考えてくれた」という理由だった。

 昨年6月の全日本大学駅伝選考会1万メートルで28分3秒51をマークし、チームは14年ぶり20度目の本選出場を決めた。10月の箱根駅伝予選会では日本人トップの9位に入り、10年ぶり70度目の本選出場に導いた。