明治安田J1リーグ第29節第2日の1日、ヴィッセル神戸は敵地のベスト電器スタジアム(福岡市)でアビスパ福岡と対戦し、大迫が2ゴールを挙げて2-0で勝利した。2連勝を飾り、通算15勝7分け7敗で勝ち点52とした。首位のサンフレッチェ広島、2位のFC町田ゼルビアとの勝ち点差は3となった。
連覇を狙う神戸が、進化したサッカーで先制点を奪った。前半の追加タイム。フィールド中央でボールを奪い、6人が細かくパスをつなぐ。ペナルティーエリア内に進入した武藤から横パスを受けた大迫が、後ろに倒れながら右足でゴール右隅に流し込んだ。
神戸といえば中盤を省略したロングボールやクロスによる得点が典型。しかし、今季は5枚で固める相手などに対し、つないで崩す攻めも織り交ぜる。新機軸を示した得点だった。
初瀬が「何よりすごく大事」と語っていた先制点を奪えば、前節まで11勝2分けの勝ちパターン。とどめは再び大迫だった。後半37分、自ら獲得したPKを冷静に左隅へ転がし、チームで最初の2桁得点に達した。
内容では堅守速攻の福岡に手を焼いたが、GK前川が再三の好セーブを見せ、DF山川も体を張って阻止。夏場は失点がかさんだが、2戦連続の完封で締めくくった。
今季は首位を追う立場でも、追われた昨季と同様に吉田監督は「目の前の試合に集中して勝つだけ」と繰り返す。主軸の山口や酒井が不在の中、次節まで11日間の中断に入る前に貴重な勝ち点3を積み上げた。(井川朋宏)
























